BeCAT 春学期デザインスタジオ|最終案決定
BeCAT春学期デザインスタジオ|最終案決定


BeCAT Program では、2024年度の九州大学の修士課程の学生に向けたデザインスタジオを開講しました。今年度のスタジオでは、持続可能な社会を目指してリサイクルの事業を行う株式会社 Green Prop* と協働し、廃棄された素材をアップサイクルしてパビリオンをつくります。
このパビリオンは、今夏に期間限定で九州大学一号館の中庭に 1/1 (原寸大)でセルフビルド予定で、休憩所として利用される予定です。
<進め方>
第1クオーターで、グループに分かれてコンペ形式で提案し、構造や工法、環境などの技術的なことを詰めた上で、6/8に行われた最終講評会にて第2クオーターで建設する優秀案2案+家具1案を決定しました。第2クオーターでは、優秀案の建設を実際に学生たちが行います。
* 株式会社GREEN PROP
様々なリサイクル方法やコストダウンの提案、環境をキーワードとしたブランディング戦略、CSR対策などを通じ、クライアント企業の収益向上と環境負荷削減を同時に実現する環境コンサルティング企業。廃棄物処理の分野では自治体や企業から発生する廃棄物を安心安全に資源に変えるリサイクル処理を行っている。
株式会社GREEN PROP
<テーマ=「1→0.8+0.2」>
このパビリオンにあたって BeCAT から提示するテーマは、「1→0.8+0.2」。
これは、今の社会において、建設現場で一定の材料から何か建物を作るときに、材料の全部を使い切ることは難しく、8割くらいを使って、2割程度が廃棄物となっています。そういった現実に対して一つの建物をつくると同時に、残った材料を使ってもう一つ何かをつくることをあらかじめ計画してデザインする、つまり1つのもので2つのものをつくるというアイデアです。この仮説に基づいて、「1→0.8+0.2」が成立するようなプロトタイプを提示し、それに基づいたパビリオンの提案を求めます。


第一案
『背板のパヴィリオン』
木材を加工していく中で、破棄される背板に着目した案

第二案
糸島の海藻を面材とし、構造材である竹を使ってパビリオンを完成させる案

第三案(家具)
単板独自の特徴を活かし、家具スケールのものを作成する案
2024年度 春学期都市デザインスタジオ
日程:2024年4月9日〜7月27日(予定)
※実際のパビリオン建設の日時については変更がある場合があります
会場:九州大学イースト一号館コミュニティラーニングスペース(CLS)
対象:九州大学人間環境学府の大学院生、学部生
受講数:16名
参加教員:重松象平、末廣香織、末光弘和、吉良森子、百枝優
設計助手:中原拓海、楠元彩乃
施工アドバイス:三舛正順
構造アドバイス:木村洋介
報告|BeCAT 楠元彩乃