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糸島の漁港の持続可能な在り方について考える
-2nd period-

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糸島の漁港の持続可能な在り方について考える
-2nd period-

BeCAT PROGRAMでは、2022年度の九州大学の修士課程の学生に向けた後期デザインスタジオ2nd periodを開講しました。10/31~11/4に行われた1st periodの継続スタジオとなります。
スタジオとは:実践的な建築やデザイン教育において広く普及している授業の形式。教員らが課題を設定し、受講生がこれに応えて原則として自主的に制作や研究を行います。途中、定期的に教員による批評が行われ、受講生は適宜修正をしながら進めます。完成物は、教員やゲストを含めた講師陣によって講評を受けます。

|課題概要|
今では福岡の一大観光資源となった、糸島のかき小屋。普段は漁業従事者の仕事の場である漁港が、晩秋から春にかけて期間限定でかき小屋がオープンすると、年間50万人以上もの観光客が訪れ、賑わいを見せます。
本スタジオでは、糸島の重要な観光資源であるかき小屋をテーマに、リサーチとデザインの2つのパート(1st period & 2nd period)で演習を行いました。最終的には、2つのパートを横断的にまとめ、持続可能なかき小屋のプロトタイプの提案を行います。

・リサーチパート : フィールドワーク・データリサーチ
・デザインパート : 牡蠣殻を再利用したブロックによるかき小屋ユニットとシステムのデザイン


2nd period(12/7~12/11)では、日本人チームと、インドネシア、スリランカ、チュニジア、トルコ、フランス、中国からの留学生によるチームとの2チームに分けてスタジオを進めていきました。
両チームが1st periodの検討内容をそれぞれアップデートし、最終講評会では漁港の全体模型・かき小屋の部分模型を用いながら、各提案のプレゼンテーションを行いました。

最終講評
リサーチ
最終プレゼンテーションの様子

日本人チームは、福吉漁港で働く人へのインタビューなど、現状の詳細なリサーチを行うことにより、現状のかき小屋の課題を見出し、それを改善することができるような機能性の高い提案を行いました。また、かき小屋のデザインにとどまらず、牡蠣殻を再利用したブロックのファーニチャーなどを漁港全体に点在させ、漁港全体を牡蠣殻のエレメントで彩る提案も含まれています。

日本人チーム
日本人チーム
日本人チームの提案

一方、留学生チームは、季節や地域のイベントにフレキシブルに対応できるよう、常設エリアと仮設エリアを分けてデザインし、現状のかき小屋、そして漁港の形状とは大きく異なる大胆な提案を行いました。

留学生チーム
留学生チーム
留学生チームの提案

日本人チームと留学生チームの提案は、大きくアプローチ方法が異なりましたが、このコントラスト自体が糸島の漁港の多様な可能性を示しています。

地域の方々がこれまで大切に守ってきた糸島の資源を、持続可能なものとして未来へ繋げることができるよう、魅力的なかき小屋と漁港の在り方について考える実践的な場として、年明け(2023年1月)に、これまで協力いただいた糸島市や糸島漁業協同組合の方々との情報交換も兼ねた発表の場を設ける予定です。

最終講評
牡蠣殻ブロック試作

集合写真

|スケジュール|

10/27|糸島市 経済振興部学研都市づくり課打ち合わせ
12/07|1st periodのレビューと概要説明
12/08|百枝 優氏 (BeCATゲスト教員/百枝優建築設計事務所)によるレクチャー
    岩元 真明氏 (BeCAT協力教員/九州大学助教/ICADA)によるレクチャー
12/09|中間講評会
12/10|エスキス
12/11|講評会 (会場:古民家シェアオフィス「オニトモ」)


最終講評会参加者
重松 象平|BeCATセンター長/OMA NY/九州大学大学院教授
末廣 香織|BeCAT副センター長/九州大学大学院教授/NKS2アーキテクツ
末光 弘和|BeCATデザインラボ長/九州大学大学院准教授/SUEP.
吉良 森子|BeCATゲスト教員/moriko kira architect/明治大学特別招聘教授/神戸芸術工科大学客員教授
百枝 優 |BeCATゲスト教員/百枝優建築設計事務所
サーズ 恵美子|BeCATブランドマネージャー
デイビガルピティヤ プラサンナ|九州大学人間環境学研究院 准教授

報告|BeCAT 福田・梅崎

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