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糸島の漁港の持続可能な在り方について考える -学外プレゼンテーション-

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糸島の漁港の持続可能な在り方について考える
学外プレゼンテーション

BeCAT PROGRAMでは、2022年度の九州大学の修士課程の学生に向けた後期デザインスタジオである持続可能なかき小屋のデザインについて、1月30日に糸島漁業組合にて関係者へ向けた学外プレゼンテーションを行いました。

|持続可能なかき小屋のデザイン|
私たち九州大学のキャンパスがある糸島半島。都市機能を有する福岡市の隣にありながら、自然に恵まれ、豊かな農水産物の産地として知られる地域です。
冬場には、漁港に漁師が運営するかき小屋が季節限定でオープンし、旬の牡蠣を求めて国内外からたくさんの人が訪れます。
環境の視点から新しい都市・建築のあり方を考える人材育成を行うBeCATでは、糸島の重要な資源であるかき小屋をテーマに、リサーチとデザインの2つのパートで演習を行いました。

・リサーチパート : フィールドワーク・データリサーチ
・デザインパート : 牡蠣殻を再利用したブロックによるかき小屋ユニットとシステムのデザイン


リサーチによって大量に排出されるカキ殻のことを知り、これを建材製作に活用して環境に配慮した漁港の新たな魅力にしたり、カキ小屋を地域の人が集まる拠点として活用するプランなど、演習成果をまとめて報告会を行いました。

プレゼンテーション
プレゼンテーション
提案と意見交換が行われた

日本人チームは、福吉漁港で働く人へのインタビューなど、現状の詳細なリサーチを行うことにより、現状のかき小屋の課題を見出し、それを改善することができるような機能性の高い提案を行いました。また、かき小屋のデザインにとどまらず、牡蠣殻を再利用したブロックのファーニチャーなどを漁港全体に点在させ、漁港全体を牡蠣殻のエレメントで彩る提案も含まれています。

日本人チーム
日本人チーム
日本人チームの提案

一方、留学生チームは、季節や地域のイベントにフレキシブルに対応できるよう、常設エリアと仮設エリアを分けてデザインし、現状のかき小屋、そして漁港の形状とは大きく異なる大胆な提案を行いました。

留学生チーム
留学生チーム
留学生チームの提案

日本人チームと留学生チームの提案は、大きくアプローチ方法が異なりましたが、このコントラスト自体が糸島の漁港の多様な可能性を示しています。

牡蠣殻を使ったブロックなどの試験的な建築資材は、県内の建材メーカーと連携して作成、商品化へ向けて、試験を重ねることも予定しています。
報告会に参加いただいた糸島市役所や糸島漁協の皆さんからいただいた質問や意見を次への糧にして参ります。ご協力いただきました皆様、ありがとうございました!


学外プレゼンテーション協力|
糸島漁業共同組合
糸島漁業共同組合 壮青年部
糸島市役所 水産林務課 学研都市づくり課
福岡ILB株式会社

報告|BeCAT サーズ恵美子・梅崎

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